うつ病との生き方
まず初めに申しておきます。
私は、軽度の抑うつでした。
世の中には、数週間で復帰する方もいれば、何年間も苦しんでいる方もいらっしゃいます。
病気の見解も人それぞれだと思っています。
医者でもなく、論者でもなく、ひとりの「元うつ病患者」の独り言だと思って下さいね。
完治を目指さない
うつ病になった当初、「早く治さなきゃいけない」と焦っていました。
しかし、うつ病のような心の病は、治ったかどうか判断するのが難しい。
自分では「治った!」と思っていても、心と身体はまだ元気に活動できない状態であることが多いです。
実際に私は、約半年の休養で仕事復帰しましたが、その1ヶ月後にまた家から出られなくなるという経験をしました。
お医者様も、「治癒」ではなく「寛解」という言葉を用いるそうです。
寛解とは、症状が緩和され病気の勢いが収まった状態を指します。
つまり、完全に治った状態ではなく、病気の勢いが衰えて症状が出ていない状態ということです。
「治す」のではなく「共に生きる」
「うつ」は私の心の中から居なくなることはないだろうと思っています。
まだ1ヶ月に1回のペースでどうしようもなく落ち込んで泣く日もあります。
もしかしたら、また何ヶ月もベッドから出られなくなる日が来るかもしれません。
でも、それは、全然悪いことじゃないんだと言い聞かせてます。
うつを消すのではなく、うつを抱えながらどう生きるかを考える。
これが私の答えです。
余裕ができたら病気を知ろう
回復期に入って、本を読めるようになってから、病気について勉強しました。
自分が本当にうつ病なのか、信じられなかったからです。
症状について
典型的なうつ病の症状-うつ病の基礎知識 | utsu.jp 〜うつ病と不安の病気の情報サイト〜
大まかな症状はあてはまるのだけど、私には「自殺願望」がありませんでした。
私は究極の寂しがりやなので(笑)、1人であっちの世界に逝くなら、たとえ死んだ顔をして生きていたとしても、こっちの世界で生きる方が良いと思っています。
それに、死んだ方がみんなに迷惑がかかると思いました。
結論、症状は人それぞれ。
治療法について
「十分な休養と適切な薬物治療」は基本中の基本。
でも、それだけでよくなる、なんて全然思えませんでした。
そこで、うつと共に生きるために、考え方を見直そうと決意しました。
それが「認知療法」というものです。
認知(行動)療法-うつ病治療の種類 | utsu.jp 〜うつ病と不安の病気の情報サイト〜
といっても私の主治医は、簡単なカウンセリングと投薬しかしてくれなかったので、こちらの本を参考にしました。
ちょっと難しかったので、できるところだけ。
完璧にやろうとしないのがポイント。
この本も良かったです。
さすが、多くの人に読まれているだけありますね。
認知療法で得られた考え方
白黒はっきりつけない。むしろグレーが面白い。
事実には良いも悪いも存在しない。→例えば「うつ病は悪いことじゃない」
失敗したって全然大丈夫。
何が起こっても「死ぬわけじゃないし」。
これは大きな成果です。
この考え方ができるようになって初めて「うつ病になってよかった」と感じることができました。
うつ病になる前の自分より、今の自分の方が好きです。
これって、けっこうすごいことなのかなって思います。